日干とは何ですか
上の計算例(1995年3月15日14時30分、東京都生まれの女性)の命式は、左から時柱が癸未、日柱が乙巳、月柱が己卯、年柱が乙亥です。このうち日柱「乙巳」の上の字「乙」が日干です。命式の表でも、日柱の天干の上の欄には通変星の名前ではなく「日干」と表示されています。
日柱は生まれた日の干支で、日干支とも呼びます。上の天干と下の地支の二文字でできていて、天干のほうが日干、地支のほうが日支です。韓国語では日干を일간(イルガン)と読み、漢字は日本と同じ「日干」です。日本の四柱推命でいう日干と同じものを指します。
サジュ(韓国式四柱推命)は、日干を本人を表す字として読みます。『韓国民族文化大百科事典』の「四柱」の項目は、四柱は「己身」と呼ぶ日柱の天干、つまり日干を中心に、干支どうしの関係を見て読むものだと説明しています。
命式のほかの七文字は、日干との関係で名前が付きます。計算例では、時柱の天干の癸が偏印、月柱の天干の己が偏財、年柱の天干の乙が比肩です。どれも日干の乙から見た通変星(十神)です。
日干・日柱と生まれ年の干支はどう違いますか
「亥年生まれ」のように生まれ年で言う干支は、命式では年柱にあたります。日干は日柱の字なので、生まれ年の干支とは別の場所を見ています。
| 比べる点 | 日干 | 日柱(日干支) | 生まれ年の干支(年柱) |
|---|---|---|---|
| 命式のどこか | 日柱の天干 | 日柱の天干と地支 | 年柱の天干と地支 |
| 種類の数 | 10 | 60 | 60(動物だけなら12) |
| 替わる間隔 | 1日ごと。10日で一巡 | 1日ごと。60日で一巡 | 1年ごと。サジュナビでは立春に替わります |
| 上の計算例 | 乙 | 乙巳 | 乙亥 |
計算例は年柱の天干もたまたま乙ですが、こちらは年柱の字で、日干から見ると比肩にあたります。日干を探すときは、日柱の列だけを見てください。
年柱と日柱は、どちらも「色+動物」の名前で呼べます。計算例の年柱は「青い猪」、日柱は「青い蛇」です。60種類の呼び名は日柱の動物に一覧があります。
十干の早見表:読み・五行・陰陽・たとえ
日干は十干のどれか一つです。十干は二つずつ組になって木・火・土・金・水の五行に割り当てられ、組の前が陽、後ろが陰です。下の表のたとえは、計算結果の日干の欄に出る見出しと同じ言葉です。
| 日干 | 読み(音読み) | 五行 | 陰陽 | 伝統的なたとえ | 伝統的に言われる気質 |
|---|---|---|---|---|---|
| 甲 | きのえ(こう) | 木 | 陽 | まっすぐ伸びる大樹 | 向上心と正義感が強く、先頭に立って物事を始める。筋を通す一方、曲げるのは苦手 |
| 乙 | きのと(おつ) | 木 | 陰 | しなやかな草花とつる | 柔軟で粘り強く、環境に合わせて伸びる道を見つける。人あたりはやわらかく、芯は折れにくい |
| 丙 | ひのえ(へい) | 火 | 陽 | 空を照らす太陽 | 明るく開放的で、隠しごとをせず、周囲を温め照らす。熱意が前に出やすく、切り替えが早い |
| 丁 | ひのと(てい) | 火 | 陰 | 手元を照らす灯火 | 細やかで思慮深く、身近な人や一つのことを丁寧に照らす。穏やかに見えて、内側の情熱は強い |
| 戊 | つちのえ(ぼ) | 土 | 陽 | どっしりとした山 | 落ち着きと包容力があり、簡単には動じない。腰が重く、変化に時間がかかる |
| 己 | つちのと(き) | 土 | 陰 | 作物を育てる大地 | 面倒見がよく現実的で、人や物事を着実に育てる。考えを内にため込みやすい |
| 庚 | かのえ(こう) | 金 | 陽 | 鍛えられた鋼の刀 | 決断が早く、義理がたく、白黒をはっきりつける。物言いがまっすぐで角が立ちやすい |
| 辛 | かのと(しん) | 金 | 陰 | 磨かれた宝石 | 感性が鋭く、美意識と基準が高く、細部まで仕上げる。繊細さと、譲らない誇りを併せ持つ |
| 壬 | みずのえ(じん) | 水 | 陽 | 広く深い海 | 度量が広く、知恵と行動力があり、流れを読んで大きく動く。縛られるのは苦手 |
| 癸 | みずのと(き) | 水 | 陰 | 静かに降る雨 | 静かで感受性が豊かで、しみ込むように物事を理解する。気持ちが周囲に左右されやすい |
訓読みは、五行と陰陽をそのまま言い表しています。国立国会図書館の電子展示「日本の暦」によると、日本では陽と陰を兄(え)と弟(と)に見立てたので、甲は「木の兄」で「きのえ」、乙は「木の弟」で「きのと」と読みます。計算機では、乙なら「きのと 陰木」のように、読みと陰陽・五行を並べて表示します。
たとえには古典の出どころがあります。明代の命理書『三命通会』巻二の「論天干陰陽生死」は、十干を陽木・陰木・陽火・陰火と順に呼び分け、丙を「在天為日」(天にあっては日)、丁を「在地為燈火」(地にあっては灯火)、戊を「在地為山」、庚を「在地為金鐵」、癸を「在天為雨露」と書いています。たとえは書物によって少しずつ違い、同書は壬を海ではなく雲と沢(「在天為雲、在地為澤」)にたとえています。
たとえは字の性質を覚えやすくするための象徴で、気質の欄も、伝統的にそう言われてきたという説明です。個人の性格を判定するものではありません。命式には八つの字があり、日干はそのうちの一つです。
計算結果では、日干の説明の下に「春の花」のような名前も出ます。月支の季節と日干を組み合わせた40種類のタイプで、同じ日干でも生まれた季節によって読み方が変わることを示しています。古典にある格局の名前ではなく、サジュナビが覚えやすいように付けた呼び名です。
| 月支 | 季節 |
|---|---|
| 寅・卯・辰 | 春 |
| 巳・午・未 | 夏 |
| 申・酉・戌 | 秋 |
| 亥・子・丑 | 冬 |
計算例は月支が卯で春、日干が乙なので「春の花」です。
日干を自分で調べる方法(万年暦)
日干を出すのに計算式は要りません。生まれた日の干支がわかれば、その上の字が日干です。
干支は年だけでなく、日にも一つずつ割り当てられています。国立国会図書館の「日本の暦」によると、十干はもともと日を10日のまとまりで順に数えるための呼び名でした。国立天文台暦計算室の暦Wikiは、殷の時代の甲骨文でも日付に干支が使われていたこと、明治の改暦のときも、年や日付を連続的に数えるのに便利だとして暦に載せるよう達が出されたことを紹介しています。
日ごとの干支を一覧にした本が万年暦で、韓国では万歳暦(マンセリョク)と呼びます。『韓国民族文化大百科事典』によると、万歳暦にはおよそ100年分の年・月・日の干支が書かれていて、四柱を立てるときによく使われます。同じ項目は、日柱には万歳暦の日辰(その日の干支)をそのまま使う、日柱は年や節気とは無関係に固有の干支を持っているからだ、と説明しています。年柱は立春、月柱は節入りを確かめる必要がありますが、日柱は「何日に生まれたか」だけで決まります。
万年暦での調べ方は次のとおりです。
- 万年暦で、生年月日を新暦(グレゴリオ暦)で引きます。
- その日の干支を読みます。これが日柱(日干支)です。
- 干支の上の字が日干、下の字が日支です。
- 夜の遅い時刻に生まれた人は、下の「23時以降に生まれた場合」の規則で、当日か翌日かを確かめます。
万年暦が手元になければ、国立天文台暦計算室の「日本の暦日データベース」で調べられます。「西暦から和暦へ変換」で日付を指定すると、結果に「日の干支」の欄が出ます。1995年3月15日を調べると乙巳で、上の計算例の日柱と一致します(2026年10月9日に確認)。同じ結果に出る「年の干支」と「月の干支」は暦の年と月で判定したもので、立春と節入りで切り替えるサジュの年柱・月柱とは一致しないことがあります。1995年3月15日の「月の干支」は庚辰と表示されますが、サジュの月柱は己卯です。使うのは「日の干支」の欄だけにしてください。
一つの日付の日干がわかれば、近い日付は数えて出せます。日干は10日で、日柱は60日で一巡します。
| 日付 | 日柱 | 日干 |
|---|---|---|
| 1995年3月14日 | 甲辰 | 甲 |
| 1995年3月15日(計算例) | 乙巳 | 乙 |
| 1995年3月16日 | 丙午 | 丙 |
| 1995年3月25日(10日後) | 乙卯 | 乙 |
| 1995年5月14日(60日後) | 乙巳 | 乙 |
サジュナビの計算機も考え方は同じで、日付を通し番号(ユリウス通日)に直し、60で割った余りから日柱を求めています。式は計算方法と運営者に載せています。
23時以降に生まれた場合、日干はどちらの日になりますか
サジュナビは、出生地の真太陽時が23時になった時点で、日柱を翌日の干支に切り替えます。十二支で表す時刻では、子の刻が23時00分から0時59分までにあたります。その始まりを一日の境目にする方式です。真太陽時の23時台に生まれた人の日干は、翌日の日干になります。
基準は時計の23時ではなく、真太陽時の23時です。国立天文台暦計算室の暦Wikiによると、真太陽時(視太陽時)は太陽の動きをもとに定めた時刻で、ふだんの時刻のもとになっている平均太陽時との差を均時差といいます。計算機は、出生地の経度と均時差を使って時計の時刻を真太陽時に直します。計算例は東京都の14時30分で、真太陽時はその9分後の14時39分です。
計算例と同じ1995年3月15日について、時刻と出生地を変えて計算した結果を並べます。
| 出生地 | 時計の時刻 | 真太陽時 | 日柱 | 日干 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都 | 3月15日 14時30分(計算例) | 14時39分 | 乙巳 | 乙 |
| 東京都 | 3月15日 22時50分 | 22時59分 | 乙巳 | 乙 |
| 東京都 | 3月15日 22時51分 | 23時00分 | 丙午 | 丙 |
| 福岡県 | 3月15日 23時20分 | 22時52分 | 乙巳 | 乙 |
| 福岡県 | 3月15日 23時30分 | 23時02分 | 丙午 | 丙 |
| 沖縄県 | 3月15日 23時30分 | 22時51分 | 乙巳 | 乙 |
| 東京都 | 3月16日 0時10分 | 0時19分 | 丙午 | 丙 |
| 東京都 | 3月15日・出生時刻は不明 | 使いません | 乙巳 | 乙 |
この日の東京都では、時計の22時51分が真太陽時の23時00分にあたり、ここから日柱が丙午に替わります。福岡県や沖縄県は、日本の時刻の基準である東経135度より西にあるので、時計が23時を過ぎてもしばらくは当日の日柱のままです。日柱が翌日に替わったときは、命式の表の下の「この命式の計算基準」に「計算に使った時刻が23時を過ぎています。」で始まる注記が表示されます。
切り替わる時計の時刻は、均時差が季節で動くため、出生地だけでなく時期によっても変わります。一年を通じた幅は次のとおりです。
| 出生地(経度の基準地点) | 日柱が翌日に切り替わる時計の時刻 |
|---|---|
| 北海道(札幌市) | 22時18分〜22時49分 |
| 東京都(新宿区の都庁) | 22時25分〜22時56分 |
| 愛知県(名古屋市) | 22時36分〜23時07分 |
| 大阪府(大阪市) | 22時41分〜23時13分 |
| 福岡県(福岡市) | 23時02分〜23時33分 |
| 沖縄県(那覇市) | 23時13分〜23時44分 |
表のどの出生地でも、もっとも早くなるのは10月下旬から11月上旬、もっとも遅くなるのは2月です。サマータイムのない時期の値で、経度は都道府県庁所在地のものを使っています。
日付を23時で替える方式は、唯一の決まりではありません。『韓国民族文化大百科事典』によると、子の刻を夜子時(23時〜0時)と正子時(0時〜1時。朝子時とも)に分け、それに応じて日柱の立て方を変える方式もあります。同じ項目は、その人のいる場所に応じてさらに細かく分け、ソウルでは0時32分47秒を新しい日の境目とする方法があることにも触れています。そのため、23時から0時過ぎのあいだに生まれた人は、命式を出す道具によって日干が違うことがあります。ほかの命式と見比べるときは、日付をいつ切り替えているかを先に確かめてください。時刻の扱いの違いはサジュと日本の四柱推命の違いにまとめています。
出生時刻が不明なときや、出生地が一覧にないときはどうなりますか
日干が変わりうるのは、日付の境目に関わる場合だけです。計算機の扱いは次のとおりです。
| 場合 | サジュナビの扱い | 日干への影響 |
|---|---|---|
| 出生時刻が不明 | 時柱は出さず、入力した日付の干支を日柱にします | 真太陽時の23時以降に生まれていた場合は、翌日の干支に替わる分を反映できません |
| 出生地が一覧にない | タイムゾーンを選びます。経度による補正はせず、標準時の時計の時刻で判定します | 日柱は時計の23時00分に切り替わります |
| サマータイムの期間に生まれた | 時計が進められていた分を戻してから判定します | 1950年7月1日23時30分・東京都の場合、真太陽時は22時45分で、日柱は当日の丁酉です |
| 立春や節入りの前後に生まれた | 替わるのは年柱と月柱です | 日干は変わりません |
日本に現在サマータイムはありませんが、計算機が参照するIANAタイムゾーンデータベースには過去に実施された期間が記録されていて、表の1950年7月1日はその期間にあたります。このときは計算基準の欄に「出生時刻にはサマータイム(夏時間)が適用されていたため、その分を補正して計算しています。」と表示されます。
最後の行は実例で確かめられます。1995年2月4日は立春の日で、東京都で10時00分に生まれた場合は年柱が甲戌、月柱が丁丑、20時00分に生まれた場合は年柱が乙亥、月柱が戊寅です。日柱はどちらも丙寅で、日干は丙のままです。
夜の遅い時刻に生まれた人は、母子健康手帳などに残っている出生時刻を分まで入力してください。東京都の22時50分と22時51分の例のとおり、1分の違いで日干が替わることがあります。
日干がわかったら、次にどこを見ますか
日干からわかるのは、本人を表す字が五行のどれにあたり、陰陽のどちらかということです。伝統的な読み方では日干だけで判断せず、命式のほかの字と合わせて読みます。
月支の季節、五行の数、身強・身弱、通変星、大運へと進む順番は、命式の見方で計算例の値を使ってたどっています。
年ごとの干支が日干から見てどの通変星にあたるかは、2027年・丁未の年に日干別の早見表があります。計算例の日干の乙から見ると、2027年の年干の丁は食神、年支の未は偏財です。二人の日干どうしの関係は、サジュ相性占いで比べられます。
五行のバランスや神殺、大運までまとめて見るときは、無料サジュ占いに同じ出生情報を入力してください。
サジュは東アジアに伝わる伝統的な命理の文化です。日干の説明は伝統的にそう読まれてきたという内容で、科学的に確かめられた性格診断ではなく、将来を約束するものでもありません。